提携トラックマンの裏ネタ

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札束が舞い飛ぶ大注目セリ市
ノーザンFミックスセール舞台裏


馬券記者
【マンダケンタ】
札束が舞い飛ぶ大注目セリ市

今週の競馬界を語る上で、この話題を外すわけにはいかないだろう。

北海道・苫小牧のノーザンホースパークで開催されたノーザンファームミックスセール当歳馬(0歳)と繁殖牝馬が同じ日に上場される国内唯一のサラブレッド競り市だ。

毎年7月に行われる同じノーザンF主催のセレクトセールと違い、一般ファンには限りなく知名度ゼロ。ところがどっこい、今年はセレクトセールに匹敵するほどの大盛況で、当歳部門に上場されたデルフィニアⅡの2025(牡、父キタサンブラック)が4億6000万の高値で落札された。

さらにセリには“ウマ娘”サイバーエージェント代表の藤田晋オーナーも参戦。ダービー馬レイデオロの半弟ラドラーダの2025(牡、父スワーヴリチャード)など、合計3頭を3億8000万でお買い上げだ。

ちなみにラドラーダの2025のきょうだいは全て、ノーザンF傘下のキャロットFで募集されている。これは母ラドラーダの出資者に母馬優先があるための処置だが、クラブ規約を無視してミックスセールに上場してきたのは見逃せない。ノーザンFの本気度が伝わってくるよな。



ちなみに最高額をつけたデルフィニアⅡの2025を落札したのは「ルイビルレーシング」。──世間には聞き慣れない名義だけど、お察しのとおり正体は「ラウンドワン」「エムズレーシング」という名義でハーパーなどを所有している杉野オーナーの代理人だ。

ラウンドワンと言えばボウリングやゲームセンターなど、アミューズメント施設を世界的に展開。本業の勢いそのままノーザンF主催の競り市で高額馬を買い漁っているし、今後も大注目の新興オーナーと言っていいだろう。

ちなみに今週末の26(日)京都5R新馬戦でデビュー予定のエムズビギン。さっき話したデルフィニア2の2025の全弟で、24年のセレクトセールで同セール2位の5億9000万で落札された良血馬だ。

本来であれば兄と同じくセレクトセールに出すはずなのに、あえてミックスセールに上場してエムズレーシングが落札するって流れは、ちょっとデキ過ぎだよな。間違いなくミックスセールの注目度を上げたいノーザンFサイドの意向が絡んでいると見ていいだろう。

ノーザンファームの巧みな戦略と新興オーナーの勢いという「光」の部分と、その裏で進む「影」の部分。まさに競馬界の縮図を見たようなセールだったよな。

しかし、最近のノーザンFは写真使用の制限が厳しくてな。今回も主催者サイド直々に「セール会場での写真および動画の撮影は、購買者登録を行っていただいた馬主、生産者の方々、および事前にお申し込みをいただいた報道関係者の方に限らせていただきます」って理由で、画像は使用NGだってさ。

これは何もオレたちに限った話じゃないとはいえ、競馬マスコミの連中も困っているらしい。全く勘弁してほしいよ。

マンダケンタ
現役記者
マンダケンタ
[重賞世話人]

気づけば、競馬記者としてデビューして早ウン十年。暴露王が提携している凄腕トラックマン連中(現役記者)の中でも、俺以上に足で情報を聞き込んでいるヤツはいないと自負している。

立場上本名を明かすわけにはいかないので万券にちなんで"万田券太"ってことでよろしく。まぁ普段の現場でも「ケン」「ケンさん」「ケンちゃん」ってな感じで呼ばれてることだし、案外悪くない名前だろ?それじゃ、今週もとっておきの穴情報で重賞万券~!

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