
―隠れポイントもGET!―
「オークス前から言ったでしょ」
危険馬エンブロイダリーを見抜いた舞台裏とは…

牧場上がりのカリスマ
【Xトラックマン】

オークスについては、まぁ色んな思いがあるだろうけど、まず触れておきたいのはリンクスティップのことだな。桜花賞③着から前進を狙ったものの、結果的に悔しさの残るレースになってしまったのは間違いない。
レースでは、残り800mから一気にスパート。この馬の持ち味を誰よりも理解しているミルコらしい騎乗を見せたが⑤着止まり。レース後には「馬は強いし、勝ちパターンだっただけに悔しい」と、何か引っかかるものがありながら、当日の馬場に敗因を求めていたのが印象的だったわけだが・・・。
その後、トレセンに戻って歩様検査をしたところ、左前脚に違和感。念のため撮ったレントゲンで、左前脚の第一指骨に骨折が判明した。
おそらくレース中に発症したものだが、そんなアクシデントがありながら、掲示板に食い込んだ底力は大したもんだと俺は思ったね。幸いにも程度は軽症、秋には万全の状態で戻って来れることを願うばかりだ。
あれでもエンブロイダリーを信じてたヤツいた…!?

そして、オークスについてもう1頭触れておきたい。桜花賞を制して1人気に推されたエンブロイダリーについてだな。暴露王では一貫してケチをつけていたが、"ある出来事"に気づいていたかな。
それは桜花賞の祝勝会の日程だ。というのも、ノーザン系クラブの桜花賞馬は、次走の予定に応じて祝勝会の日程が決まるのが通例。実際に過去10年を見ても、
桜花賞馬(過去10年)
年 | 馬名 | 次走 | 祝勝会日程 |
---|---|---|---|
18年 | アーモンドアイ | オークス | 5/ 6 |
19年 | グランアレグリア | NHKマイルC | 5/26 |
23年 | リバティアイランド | オークス | 5/ 7 |
24年 | ステレンボッシュ | オークス | 5/ 6 |
といった具合に、オークス出走組は5月上旬に祝勝会が行われる。ところが今年のエンブロイダリーはというと、祝勝会がオークス前日(5/24)に設定されていた。
桜花賞の後、NHKマイルCに出走したグランアレグリアと同じような日程にもかかわらず、オークスへの出走。これ、普通に考えて異例だよな。
ある関係者からも「オークスは甘くない」「血統的にも折り合い面でも距離が不安」って話も出てたし、オークス出走に関して様々な思惑が渦巻いていたことは容易に想像できる。
もし自信満々だったら、オークス後に祝勝会を行う流れも十分あり得たはず。だが、仮に負けたとしたら、クラブ会員もお通夜ムード。そうなったら、大事な晴れの日に格好がつかないってことで、この日程に落ち着いたというのが実情だろう。
この祝勝会のタイミング一つ取っても、陣営の迷いが垣間見えた。俺たち暴露トラックマンは、こういう細かな舞台裏まで捉えてジャッジを下してる。今回の一件も、まさにその典型だったよ。

とある地方競馬場の近くで育ち「物心ついた頃には学校よりも競馬場にいる時間の方が多かった」という根っからの競馬バカ。某専門紙のトラックマンになった後は、あまりの悪待遇に辟易。数年耐えたものの、いつしか「新聞にまともな印を打つのがすっかりバカバカしくなった」となり、仕事は「自分の馬券のため」と割り切りの馬券猛者へと変貌。今に至る。とにかく、情報網は全国区に及び、その幅広さは『チーム暴露』随一。